第1話 【その絵のタイトルは】

あらすじ

病や怪我の治療に使うポーションを作る
調律師のポポルと、
相方で使い魔でもあるケット・シーのキルティー。
ふたりのもとへ、ひと組の親子が
ポーション製作の依頼をしにやって来た。

娘のミーシャの腕に麻痺の症状が現れた、
と母親のグウェンはいう。
しかもそれは、すでに完治していた怪我の
後遺症の再発らしい。

現代の医療では原因究明も治療も適わず、
『怪我などの【事象】を引き起こしている
因果関係の【歪み】』へ
直接アプローチし、その歪みを調律して治療する
ポーションを頼りにきたのだという。

さっそくポーションの調合に
必要な診察を始めるポポル。
だが、その診断結果は――

ミーシャ

絵を描くのが大好きな七歳の女の子。
口でなにかを伝えるのは得意じゃなく、
その分黙々と創作に打ち込む大人しい性格。
なにかを観察することも好きで、
気になった物は瞬きもせず
ジッと見つめ続けるほど、
瞬間的にとてつもない集中力を発揮する。
その観察眼と集中力によって描かれた絵は、
遠く離れた首都の美術館関係者をも
唸らすほどに素晴らしい。

グウェン

35歳の女性でミーシャの母。
一件、落ち着きのあるしっかりした大人の女性だが、
愛娘のミーシャに対し、盲目的で一方的に
なってしまっている過保護な面もあるのが玉に瑕。
だが家族、特にミーシャを想う気持ちは本物で、
ミーシャのために尽くすことが
自分の生きがいとすら感じている。