第1話 【その絵のタイトルは】

あらすじ

工房を掃除していたポポルは、一枚のしおりを見つける。
チコの花と呼ばれる薬草を押し花にしたもので、
それはキルティーにとって懐かしい代物だった。

まだポポルの生まれる前、
祖母であるフランが二十歳の頃の話。
怪我をしたキルティーはフランに保護され、
完治するまでフランの工房に入院することを余儀なくされた。
最初は気高きケット・シーとしてのプライドが邪魔をして、
馴れ馴れしいフランと対立してばかりのキルティー。
それでもフランは、怪我をしているのなら放っておけないと
治療を続ける。
そんなフランの頑なな姿勢に、不思議とキルティーは
疑問を抱くようになっていった——

フラン

二十歳の調律師。
後のポポルの祖母。
誰に対しても分け隔てなく接することのできる、
大らかで明るい性格。
一方で細かいことを
あまり気にしない大雑把な気質。
根は優しいが強かな女性で、
自分が「こうだ」と
思ったことは絶対に曲げない
芯の太さを持っており、
強情で融通の利かない 面もある。

キルティー

人間と極力関わらないように
生きていた頃の キルティー。
ケット・シーとしての
自己評価が非常に高く、
人間を見下している節がある。
フランによる治療も最初こそ
余計なお世話だと
難癖をつけていたのだが……。